レチノールは「ビタミンA」のことです。
レチノイン酸、パルミチン酸レチノール、酢酸レチノールなど「ビタミンA誘導体」のことを総じてレチノールと呼んでいます。
ビタミンAはもともと動物の体内にあるもの。
野菜などに含まれるβ-カロテンもビタミンAと言われていますが、体内で変化してビタミンAになるので、「プロビタミンA」と分けて呼ばれます。
プロビタミンAは動物にも植物にもあり、抗酸化作用を持ちます。
ビタミンAには、
- 粘膜や皮膚を健康に保つ効果
- 免疫力の強化
- 視力を維持する効果
- ターンオーバーの活性化
など様々な効果を持っています。
これらの効果が、シミやシワ・たるみなど、アンチエイジングの悩みに作用することで注目度が高まり、レチノール化粧品が増えているのです。
中でもレチノイン酸は「トレチノイン」という医薬品で昔から美容皮膚科などでニキビ跡の治療に用いられています。
とても高い効果を持つ半面、刺激が強く副作用もあるので、専門家でないと取り扱えないため医薬品として処方されています。
化粧品に使われるレチノールは、処方薬に比べて低濃度で効果が低いので、副作用の心配も少ないと言われています。
レチノールの効果
お肌の若返りが期待できると話題になっているレチノール。肌年齢が気になる女性にとって魅力的な効果を詳しく確認していきましょう!
①シワ・たるみケア
レチノールは真皮にある線維芽細胞を活性化させ、皮膚の弾力を支えるコラーゲンとエラスチンの生成を促進します。
また、皮膚分泌を抑制する効果もあります。
これらの作用によって、気になるシミやシワが目立ちにくくなるのです。
シミやシワなど肌の老化の主な原因が、紫外線や活性酸素の影響による「光老化」です。
加齢によってコラーゲンやエラスチンは減少していくものですが、光老化も加わるとますます早く破壊され、肌表面のハリが失われてしまいます。
老化の原因はなんと光老化が8割で、自然な老化はたったの2割だという話もあります。
コラーゲンやエラスチンを生成する線維芽細胞の能力を落とさないためにも、毎日のスキンケアでレチノールを取り入れて若々しく元気なお肌をキープしたいですね。
②シミやニキビ跡ケア
約28日周期で細胞が生まれ変わるお肌のサイクルをターンオーバーといいます。
お肌のシミやニキビ跡のケアにターンオーバーはとても重要なのですが、加齢やストレスなどの影響で働きは低下してしまいます。
シミは紫外線を跳ね返そうと生み出されたメラニン色素が、加齢による部分的な代謝異常などで抜けずに定着したものです。
肌の内側の炎症であるニキビ跡の赤みが消えないのも、ターンオーバーの周期が乱れて長引いているせいです。
レチノールにはターンオーバーを促進する効果があるといわれており、シミや色素沈着してしまったニキビ跡の改善をサポートしてくれます。
レチノール化粧品の選び方
高い効果が魅力のレチノール化粧品。
一方で、副作用には気をつけなければいけないのもレチノールの特徴の一つです。
自分に合った化粧品の選び方をお伝えします。
①パッチテストを行う
濃度が低いレチノール化粧品でも、まったく副作用がないというわけではありません。
レチノールはもともと不安定な成分で、空気に触れて変質する際に皮膚に刺激を与えます。
化粧品に配合される誘導体化したレチノールは安定性が向上しているので刺激が弱いですが、肌が敏感だったりすると赤みやかゆみ、肌のかさつきなどを引き起こしてしまうケースがあります。
これらは「レチノール反応」といわれるもので、慣れるとほとんど起こらなくなります。
初めて使う方や心配な方は、まずテスターを腕などに使ってみるといいでしょう。
安定した成分を少量配合した化粧品から始めることがおすすめです。
- パルミチン酸レチノール
- 浸透力の高いレチノール。別名「レチノールパルミテート」
- 酢酸レチノール
- 比較的安定性の高いレチノール。別名「レチニルアセテート」
- レチノイン酸トコフェリル
- レチノイン酸とビタミンE誘導体(トコフェロール)を結合させ、安全性を高めたもの
これらのレチノールが刺激の少ない成分とされています。
お肌が慣れてから徐々にステップアップしてください。
②保湿成分も十分に配合されているかチェック
シワをはじめ肌トラブルのほとんどに関係しているのが乾燥です。
お肌の細胞が本来の働きをするためには、適度な水分量をキープすることが欠かせません。
水分量が足りなくて細胞が硬くなると、肌のハリが失われていまいます。
また、ターンオーバーを促進する効果を持つレチノールはピーリングのような作用も期待できる一方で、表皮が薄くなって乾燥し刺激を受けやすくなるということも考えられます。
レチノールの高い抗酸化力を生かすためにも、保湿も同時にしっかりできる化粧品にこだわるのがおすすめです。