亜鉛は、人体の生命維持にも関わるミネラルの一種です。
名前くらいは知っていても、どんな効果があるかは意外と知られていないですよね。
そこで、亜鉛の定義から、亜鉛の身体に及ぼす効果を性別ごとに見てみましょう。
亜鉛とは
亜鉛は、タンパク質の合成にかかわる酵素の材料とされています。
主に骨格筋や骨、皮膚や脳などにも使われていて、代謝や成長に欠くことのできない栄養素です。
免疫活性化にも関与をしています。
ただし、亜鉛は体内で作り出すことができないので、食品など体外から摂取する必要があります。
亜鉛不足になると起こる症状
人体の生命維持に必要な亜鉛が不足すると、次のような症状が起こってきます。
味覚障害
人間の味覚は、舌に味蕾(みらい)という細胞が感知し、神経細胞を通して脳へと伝達されて初めて「酸っぱい」や「甘い」などという味を感知することが出来ます。
この味蕾はずっと同じものではなく、短いサイクルで入れ替わっていて、非常に細胞分裂が活発な場所です。
亜鉛はこの味蕾の細胞分裂を助ける役割を担っているので、亜鉛が不足するとこの細胞分裂が鈍くなり、味を感じる力が鈍ってしまうことになるのです。
脱毛
髪の毛は主に、たんぱく質が変化したケラチンたんぱく質という物質で構成されています。
このようにたんぱく質からケラチンたんぱく質に変化させる過程で必要になってくるのが亜鉛です。
亜鉛が不足してくると、ケラチンたんぱく質を作る働きが鈍くなり、抜け毛や白髪が多くなって、結果的に脱毛になる恐れがあるのです。
免疫力の低下
人間の身体にウィルスなどの外敵が侵入してくると、細胞が伝達し合ってウィルスの侵入を知らせ、免疫細胞が外敵を取り込んで破壊します。
この伝達時に必要になってくるのが亜鉛で、不足すると伝達が行き届かなくなり、結果的にウィルスの侵入を許してしまうことになります。
記憶力の低下、認知症の発症
人間の記憶力を司っている脳の海馬という場所には、亜鉛が多く存在しています。
つまり、亜鉛がなくなってしまうとこの海馬の働きが鈍り、記憶力に支障が出たり、認知症を発症する可能性も出てきます。
このように見ていくと、亜鉛がいかに人体に必須の栄養素であるかが分かりますね。
女性にとって亜鉛サプリを摂るメリット
亜鉛は、体に必須な栄養素として生命維持にかかわる一方で、肌の調子を整えたり、女性ホルモンを分泌させたりと、女性特有の悩みにも、様々な効果があることが分かっています。
具体的にどのような効果があるのか、詳しく見てみましょう。
美肌効果
亜鉛は細胞分裂を促し、新陳代謝を活発にすると言われています。
代謝がよくなることにより、肌のターンオーバーが正常化され、メラニンが増加することなく正常に排出されます。
結果的に肌荒れやシミを予防出来るので、美肌効果があります。
女性ホルモンバランスの調整
女性ホルモンを分泌する際には、脳から指令が出て、指示通りに卵巣から分泌されますが、この時にホルモンの分泌をサポートするのが亜鉛です。
亜鉛が不足すれば脳からホルモン分泌の指令を受けても、作り出すことが出来ず、ホルモンバランスを欠いてしまうことになるのです。
逆に言えば、亜鉛を十分に補っていると、女性ホルモンのバランスが取れ、月経の正常化や更年期障害の改善などにもいい影響を及ぼすと言えるでしょう。
貧血の予防
血液には鉄分、というイメージですが、実は血液も細胞分裂を繰り返してできています。
この細胞分裂を司っているのが亜鉛で、鉄分があっても、亜鉛が不足すると満足に細胞分裂が行われず、結果的に血液を作れなくなってしまうので貧血になります。
逆に亜鉛を十分に補えれば、血液を十分に作り出せる準備が整うため、貧血になりにくくなる可能性があると言えるのです。
気分の落ち込みの解消
脳の神経伝達物質は亜鉛によって合成されています。
そのため亜鉛が不足すると、神経伝達物質が十分に合成されず、神経伝達がスムーズに行われなくなるので、気分が落ち込んだりイライラしやすくなったりして感情のコントロールが出来なくなるのです。
十分に亜鉛を摂取していれば、逆に感情のコントロールがしやすくなり、気分が穏やかになると言われています。
薄毛予防
髪はケラチンというたんぱく質で出来ており、亜鉛はそのたんぱく質を作る手助けをしていることから、亜鉛を十分に摂れていれば、薄毛になりにくいです。
また、女性の場合、女性ホルモンの減少やストレスなどでも薄毛が進行するとされていますが、亜鉛は女性ホルモンにも神経伝達物質にも関与があるので、その観点からも亜鉛は髪にとって重要な役割を果たしていると言えますね。
男性にとって亜鉛サプリを摂るメリット
亜鉛は女性ばかりではなく、男性にとっても、様々な恩恵をもたらしてくれます。
精力増強
亜鉛は、男性ホルモンであるテストステロンの生成にかかわっています。
このテストステロンは、性欲や生殖器の発育に影響を与えるホルモンで、亜鉛が十分に摂取できていると、健康な精子が作られるなど、生殖機能が向上します。
亜鉛は「セックス・ミネラル」という異名を持っており、このように精力増強に関しても深く関わりがあるのです。
疲労回復
現代の社会人は何かとストレスが多い環境にさらされていますが、体の疲労物質である乳酸は、肝臓でのみ処理されています。
肝臓で乳酸を分解する酵素を作っているのは、亜鉛等のミネラルで、これが不足すると疲労が蓄積されてしまいます。
亜鉛をサプリ等で十分に摂ることで、疲労対策になるのです。
抜け毛防止
髪の主要成分はケラチンというたんぱく質で、そのタンパク質は、亜鉛の力を借りて生成されています。
また、亜鉛は細胞の分裂にも関与しているため、髪の毛母細胞が細胞分裂をして髪を増やすのを手伝う役割も担っています。
つまり、サプリ等で亜鉛を摂取することは、抜け毛や薄毛対策には不可欠なのです。
アルコールの分解促進
アルコールを飲みたい放題飲んでも、きちんとアルコールが分解されるのは、肝臓にある酵素のおかげです。
その酵素は亜鉛が分解を手助けしているので、サプリなどで十分に亜鉛が足りていると、アルコールが体に残りにくくなります。
亜鉛サプリの選び方
亜鉛の様々なメリットをお伝えしましたが、では実際にどのように亜鉛サプリを選んだらいいのか、その基準を詳しく解説していきます。
亜鉛の原料が国産の良質な牡蠣である
亜鉛は、にぼしやスルメなど、いろいろな食品に含まれていることが知られていますが、中でも牡蠣に含まれる亜鉛の量は群を抜いています。
具体的に言えば、100g当たりの牡蠣に含まれる亜鉛の量は13.2mg、対してシジミは2.1mgの亜鉛しか配合されていません。
煮干しやスルメも、それぞれ7.2mg、5.4mgと、牡蠣には及ばないのです。
他にも、亜鉛に含まれるタウリンの量はシジミの約10倍、葉酸の量は約3倍と、牡蠣は亜鉛やタウリン、葉酸含有量においては圧倒的な栄養価を誇ります。
そのため、良質な牡蠣を使用した亜鉛サプリを摂ることは必須と言えます。
サプリの中には、牡蠣と一緒にシジミの栄養素も混ぜているものもあるので、栄養価の面でもそういったサプリを選ぶといいですね。
亜鉛の配合量が記載されている
亜鉛は、少なすぎてもいろいろな人体の機能に影響を及ぼしますが、多く摂りすぎても体に害を与えることになります。
厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015年版)』によると、1日の摂取目安量は、成人男性で12mg、成人女性で9mgです。
摂ればとっただけ効果を得られるというものではなく、継続的に適度な量の摂取が求められています。
市販のサプリメントでも、用量を超えて大量に長期間摂取した場合、健康被害が出る恐れもあります。
予防の面でも、きちんと配合量を確認できるようなサプリを摂取することが望ましいといえますね。
定期コースで随時解約可能か
亜鉛は体にとって必要な栄養素で、定期的に摂取すると効果がでます。
しかし、いくら亜鉛サプリが栄養面でいいと分かっていても、口にする時間がなかったり、忘れてしまったり、体調によって調整したいときもあると思います。
そのため、適量の範囲において自分で調整するために、定期コースであれば休止や中止が自分の意志で出来るものが望ましいです。