妊娠の経過とともにお腹が少しずつ膨らみ始め、バストやヒップがボリュームを増してくるにつれて、お腹・胸・お尻の肌に現れるのが妊娠線です。
皮膚が裂けたような跡のことで、別名ストレッチマークとも呼ばれています。
妊娠線ができるかできないかは個人差があるようですが、妊娠線は一度できるとなかなか消えにくいといわれているので、予防が肝心です。
そこでここでは、妊娠線ができる原因や予防の開始時期、妊娠線の対策方法について詳しく解説していきます。
妊娠線はいつできる?
妊娠線は、お腹のふくらみ方が明らかに妊婦さんらしくなる妊娠5カ月から7カ月くらいの頃から妊娠後期にかけてできやすいといわれています。
妊娠線が全然できない人もいますが、約半数の妊婦さんに妊娠線ができるという調査結果もあります。
少しだけできる人、お腹全体がひび割れたような目立つ跡ができてしまう人もいるなど、妊娠線の程度にも個人差があります。
妊娠線は、普通は出産後に少しずつ目立たなくなっていくのですが、妊娠線が完全に消えることはほぼ不可能といわれています。
妊娠線は大切なわが子をお腹の中で十月十日育てて母となった証でもあるので、消して恥ずべきことではありません。
でも、あまりにもたくさんの妊娠線がお腹に残っていると、女性としてテンションが落ちてしまうこともあるでしょう。
人目を気にして温泉やプールを楽しめないというのも悲しいですよね。
ですから、たくさんの妊娠線ができないよう、なるべく早い段階から妊娠線を予防することをおすすめします。
妊娠線ができるメカニズム
妊娠線とは、胎児の成長に伴ってお腹が大きくなるスピードに皮膚の伸びが追いつかず、皮膚が裂けてできる跡のことです。
皮膚の構造は、表面から表皮・真皮・皮下組織に分かれています。
妊娠中に胎児の成長が進んでお腹がふくらんだり、急激な体重増加でバストやヒップが大きくなると、皮膚の一番奥にある皮下組織内の脂肪細胞が急激に大きくなっていきます。
表皮は、カラダが大きくなるスピードにあわせて伸びることができるのですが、その下にある真皮や皮下組織内の弾性繊維(コラーゲンなど)は急な伸びについていくことができず断裂します。
その裂けた部分から毛細血管などが透けて見え、赤紫色をした線状斑ができてしまいます。
これが妊娠線です。
また、妊娠中の体内ではグルココルチコイドホルモンと呼ばれるステロイドホルモンの分泌が通常よりも多くなっています。
このホルモンが皮膚のターンオーバーを低下させ、コラーゲンの生成を抑えてしまうため、妊娠中の肌は新陳代謝が衰え、弾力がなく、妊娠していない時よりも真皮や皮下組織が断裂しやすくなっています。
妊娠線ができる位置は人によってさまざまで、お腹の上部・下部・サイドなどにでき、またバスト・ヒップ・二の腕にも表れます。
その断裂の症状も、スイカの皮のような模様や稲妻のようなギザギザラインであったり、軽い肉割れ程度だったりします。
妊娠線は、妊娠したことでお腹が急に大きくなること、そして、妊娠中のホルモン変化の影響によって肌の再生力が低下していることがという2つの原因が重なっているためできやすくなっています。
また妊娠線は、肌の奥の真皮や皮下組織が断裂した状態ですので、一度できてしまうと元に戻すことは困難なのです。
こんな人は妊娠線ができやすい
前述の通り、妊娠線はすべての妊婦さんにできるものではありません。
では、妊娠線ができる人と、できない人の差はどんなところにあるのでしょうか。
ここでは、妊娠線ができやすい人の特長についてご紹介します。
妊娠中に体重が12kg以上増えた人
妊娠線はお腹・バスト・ヒップ・二の腕が急激に大きく太くなることで、皮膚の真皮や皮下組織が断裂してしまうことで起きます。
ですから、急激に体重が増加した人は、妊娠線ができる可能性がとても高いといえます。
妊娠中のカラダは太りやすい状態なので、適切な食事と運動を心がけて体重をコントロールする必要があります。
なお、妊娠中の体重増加がトータルで8kg以下の人は妊娠線ができにくいといわれています。
妊娠前の体型が、「痩せ気味」の人
もともと痩せていた人や小柄な人は、そうでない人に比べると皮膚面積が狭いので、その分、胎児の成長に伴って引き伸ばされる皮膚の面積が多くなります。
そのため、妊娠線ができやすくなってしまいます。
双子や三つ子を妊娠している人
胎児が1人の場合よりも、多胎妊娠時の方がお腹は大きくなるため、引き伸ばされる皮膚の面積も多くなります。
そのため、妊娠線ができやすくなってしまいます。
高齢妊娠の人
年齢を重ねれば重ねるほど、肌の弾力や新陳代謝は衰えていきます。
35歳以上の妊婦さんは若い妊婦さんよりも妊娠線ができやすい状態にあると考えてください。
経産婦さん
経産婦さんは初産の人よりも子宮が伸びやすいので、急激にお腹が大きくなりやすい状態。
そのため、妊娠線ができるリスクも高まります。
アトピー肌・乾燥肌の人
アトピー体質の人でステロイド剤を利用している方は、薬の副作用で肌の弾力が低下しているため、妊娠線ができやすい状態にあります。
また肌が乾燥している方も皮膚が伸びにくいため、妊娠線ができやすくなっています。