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ワキガとは?

ワキガ(腋臭)とは脇から発生する独特なニオイのことを指し、ワキガそのものは病気ではないとされています。

医学的には、汗に臭気を伴う症状を臭汗症といい、ワキガはアポクリン臭汗症の代表格である「腋臭症」(えきしゅうしょう)のひとつです。

人間が生命活動を行っていれば、汗臭さや皮脂臭、足のニオイなど身体中の様々な部位からニオイが発生するのは自然の摂理であり、ワキガもこれらのような体臭のひとつだという考えもあります。

ワキガの特徴として、本人が気付きにくいという点が挙げられます。

これは

  •  人間の嗅覚は順応しやすい、つまりニオイに慣れてしまう
  •  嗅覚には年齢、性別、人種による個人差がある

という生物学上の理由があるからで、もちろんワキガ以外のニオイにも適応されます。

日常的にワキガのニオイを嗅いでいると、最初は気になっていたとしても段々とそのニオイを意識しなくなってきます。

ニンニクや納豆を例に挙げてみると、周りには強烈な香りを放っていても、食べている本人はそこまでニオイを感じていないということがありませんか?

このように、自分や家族のニオイは嗅ぎ慣れてしまうため、特別意識しなくなってしまっていることが多いのです。

また、一概にワキガ=悪臭、というわけでもなく、嗅いだ人の感じ方によって異なります。

同一人物のワキガであっても、体調や食事の内容によってニオイが変化することもあるようです。

実際ワキガってどんなニオイなの?

嗅覚の個人差によって例えられ方は様々ですが、大きく3パターンに分けられるといわれています。

  • 酸味が強いタイプ:鼻をツンと刺激する硫黄のようなニオイ
  • 乳製品っぽいタイプ:ミルクやヨーグルトがさらに発酵したようなニオイ
  • スパイシーなタイプ:カレーなど香辛料のようなニオイ

冒頭でも触れましたが、日本人の10人に1人がワキガに悩んでいる、つまりワキガ体質だといわれています。

しかし、この割合は世界基準からすると非常に低く、欧米では約2~3人に1人がワキガ体質(必ずしも「ワキガ」ではありません)とされています。

また、欧米では体臭と香水が混ざったものが自分だけのオリジナルの香りとして魅力のひとつともされています。

無臭であることが重視される日本とは、ニオイに対して大きな文化や感覚の違いがありますね。

世界と比べて日本人のワキガ体質の割合が低いとはいえ、10%というのはそれほど少ない数字ではありません。

あまり思い悩まずに、前向きに対策していきましょう。

ワキガの原因

ワキガ体質

ワキガというのは病気ではなく、あくまでも「体質」によって起こります。

そしてワキガ体質だからといって絶対ワキガになるというわけでもありません。

ワキガ体質とは、生まれつきアポクリン汗腺の量が多くサイズが大きいため、そこから分泌される脇汗も多くなる体質のことです。

ワキガ体質は、遺伝的要因が強く、両親どちらかがワキガ体質だと50%、両親どちらもワキガ体質だと80%の確率で、子供に遺伝するといわれています。

また、親以外の親族にワキガの方がいらっしゃる場合にも、自分がワキガ体質である可能性は高いと考えられます。

ワキガが発症する時期は人それぞれで、早い人だと小学生というケースもあります。

多くは思春期に、性ホルモンの分泌増加と連動してワキガの症状が認められるといわれています。

多感な思春期に、ワキガを気にして内向的になってしまったり、ニオイが原因でいじめに遭ってしまったりという問題が生じる可能性も否定できません。

脇のニオイが気になるときには、思い詰めずに早めの検査と診断、治療をおすすめします。

生活習慣

ワキガの原因のベースはワキガ体質ですが、生活習慣も関係するといわれています。

不規則な生活によってホルモンのバランスが乱れ、ストレスが溜まることもワキガの原因となります。

また、日常的に運動する習慣がない方だと、発汗したときに老廃物が汗とともに分泌され、体臭がきつくなることがあります。

水分と塩分のみを含むサラサラした汗とは異なり、ベタベタした汗にはミネラルやアンモニアなどが含まれており、皮膚で雑菌が繁殖しやすい状態をつくり出してしまうのです。

ですから、ワキガ体質の方は特に適切な生活習慣を心がけましょう。

また日本人に元々ワキガ体質が少なく、欧米で多い理由は、食事の内容の違いが大きいと考えられています。

欧米でよく食べられている肉類などカロリーや脂肪の高い食材は、アポクリン汗腺や皮脂腺の働きを活発にさせます。

一方、伝統的な和食に多く使用される魚類、海藻類、野菜や穀物には、ワキガ体質の改善に有効とされるビタミンやポリフェノールなどの栄養素が含まれており、ワキガの予防に効果があるとされています。

よって、日本人の食生活が欧米化するにつれ、ワキガ体質の割合も増加してきたと考えられるわけです。

しかし、ワキガ体質かどうかは生まれたときに決まっていて、アポクリン汗腺の数や大きさは基本的に変わらないため、生活習慣や食事の内容によって体質が変化することはありません。

ワキガ体質の方は、肉類中心の食事や生活習慣の乱れによってアポクリン汗腺が活発化し、ワキガが悪化する可能性があるため注意しましょう。

遺伝的にアポクリン汗腺が少ない方は、食事などの要因に関わらずワキガの症状は発生しにくいと考えられています。

ワキガが発生するわけ

ワキガの主たる原因は「汗」です。

ただの汗ではなく、アポクリン汗腺からの汗が多く分泌されることによりワキガが発生します。

そのため、アポクリン汗腺の量が多い、サイズが大きいという遺伝的なワキガ体質の場合にワキガが起こりやすくなると考えられています。

「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」

脇には2種類の汗腺、エクリン汗腺とアポクリン汗腺が存在しています。

どちらも汗を出すという機能は同じですが、それぞれに特徴があります。

エクリン汗腺

全身に存在する小さな汗腺で、主に体温調節の役割があります。

分泌するのは99%の水分と塩分、尿素、アンモニアなどの1%を成分とした透明でサラサラした汗です。

エクリン汗腺から分泌された汗も「汗臭さ」を感じることはありますが、特に気になるレベルのニオイではなく洗い流すことで簡単に消えます。

アポクリン汗腺

脇、デリケートゾーン、乳輪、肛門、おへその周り、耳の中(外耳道)などの特定の部位に存在しています。

タンパク質、糖質、脂質、アンモニア、鉄分などの成分を含む白っぽく粘り気のある汗を分泌します。

基本的にどちらの汗も分泌された時点ではニオイはありません。

ではどうしてワキガの原因は「汗」なのでしょうか?

それは、アポクリン汗腺から分泌される汗に含まれる成分が、皮膚の常在菌によって分解されるときに独特のニオイが発生するからなのです。

さらに、皮脂腺から分泌された脂肪酸(皮脂)と混ざることで、より一層ニオイが強くなります。

アポクリン汗腺は誰にでも存在していますが、ワキガ体質の方は一般的にアポクリン汗腺の数が多く、ひとつの汗腺のサイズが大きい傾向が認められます。